最近のファッションブランドは個性がない
この記事は、 メッセージ性の高いブランドが「売れないブランド」となり、 データなどに基づいた「売れるブランド」が溢れていることへの問題提起です。 すごく共感できたので、自分も考えてみました。
ファッションのムダ
この記事では、データなどに基づいたブランドが「ムダがない」ブランド、 クリエイティブを発揮したブランドは「ムダのある」ブランドと定義しています。
ムダにも種類があるのかなと考えており、当然カイゼンすべきムダもあるかなと思います。
1. 製造工程・流通のムダ
ファッション業界(アパレル業界)は製造工程・流通に無駄がまだ多く残っています。 詳細は長くなるので割愛しますが、多重の卸の構造による中抜き、売れ残りを想定した価格設定など、 ユーザファーストでないムダが多く存在するのが現状です。
この面では製造・流通をデータを基に最適化しているユニクロなどはすごく良いカイゼンだなと思います。
2. メッセージ性のムダ
ブランドにはすべからく、ブランドの持つメッセージがあります。 例えば、appleは最先端で創造性の高いブランドだというメッセージをユーザに伝えていますし、 ハーレーダビットソンは、男らしい無骨なブランドだというメッセージがあります。
記事ではこのブランドのメッセージ性がムダとされていることを指摘していると思われます。 つまり、一枚のTシャツにTシャツ以上の価値はなく、そのTシャツが生み出された背景(メッセージ)がムダとされているということです。
これにはすごく共感でき、私自身もそのような風潮があるなと感じています。
ブランド主導からユーザ主導へ
ひと昔前は、ファッション雑誌やいわゆるカリスマ店員がファッションをリードしていました。 雑誌をみて、店舗に足を運び、店員と会話して服を買うという流れです。 これらは当然ブランドの回し者で、ブランド主導でファッションを定義し、布教することができるため、差別化のポイントはメッセージ性でした。 いかにそのブランドのメッセージ性に憧れ・共感できるかが重要視されてきました。
最近は、instgram・WEARで誰でも気軽にファッションを発信できる時代になりました。 インフルエンサーやWEARISTAなど、新しいファッションリーダーが登場しました。(その中にカリスマ店員と呼ばれる人もいますが) このブームはブランドが主導したのではなく、ユーザが主導したものなので、憧れ・共感の対象はユーザとなります。
そうすると、ファッションを主導できなくなったブランドは、市場調査を行いデータに基づいた商品を作る必要が出てきます。 その結果、どのブランドでも同じようなものが売られはじめ、メッセージ性がますますムダと感じるようになったのではないかと思います。
再個性化の時代がきている
AI(人工知能)により超効率化された未来では、逆に無駄が大切になるのではないか?と思います。究極に効率化された服を追い求める各企業の商品は、さらに同質化するはずです。差別化をはかるには、無駄なものを足すことが必要になります。
この一文、結論としては同意なのですが、AIにより超効率化された未来は同一化ではなく個性化だと考えています。 ユーザ1人1人に適したものを個別に提案であったり製造できる世界観です。 すでにfacebookにでてくる広告なんかは個人に最適化されてますよね。
今後くる個性化の流れの中で、ユーザに選ばれる努力、メッセージの伝えかたを変えるとか、メッセージの伝える場所を変えるとかしていけば、このムダに憧れ・共感するユーザは多くなるのではないかと思います。ここが一番難しいとは思いますが、、